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あげたーーーーーーーーーーーーーーー!


終 わ っ た ぜ な に も か も な 。


で、おまけで書いてたんだけど、ちょっと主旨がずれたので、此処に放置プレイ。



「おめでとう?」
「何で疑問系なんだってばよー…」
「だって、あんまりおめでたくないんですもの…」


 私にとっては。
 ぶう、と頬を膨らませたサクラはナルトに買っていただいたジュースをずるずると飲み干した。おめでたくないんですもの。お祝いなんてしてやりたくない。『おめでとう』を言うのだって、酷く嫌な気持ちになる。それもこれも、あの黒い馬鹿のせいよ。


「…ねえー、本当にサスケ君で良いの?」
「うん」
「…本当に、サスケ君が良いの?」
「…うーん…うん…」


 思考を巡らせる男に、サクラは少し苛めすぎたかしらと笑う。いつもそうだ。すこーしだけ、やりすぎてしまう。


「ごめんね?」
「良いってばよ」
「ありがと。…ねえ、」
「うん?」


 小首を傾げる動作が可愛らしいと思うのは、重症かしら。でもね、許してね?このくらいのことは。


「もし、サスケ君でなくて私がサスケ君と同じ事言ったらどうする?」
「…軌道修正する、かなあ」
「なによそれー…」


 ナルトはへへ、と笑うと、そのままの意味だってばよ。と嘯く。サクラのつついていたケーキを一口頂くと、甘い香りが口の中に広がった。



『喫茶店でも入らない?』
 偶然にしては恐ろしいほどタイミングよく任務帰りに遭遇したサクラに、喫茶店に連れ込まれた。遭遇したというよりも待ちかまえていた、のほうがずいぶんあっている気がするけれど。
 とにかくそんなわけで連れ込まれてしまった喫茶店。軽く拷問だってばよ。な笑顔の応酬が繰り返される。


「私ねー、アンタのこと、好きなのよ?」
「俺もだってばよ」
「だからだめなのよ。だから、諦めきれないの。全く・・・アンタって、どうしてそんななのかしら」


 どうして、あんなのに捕まっちゃったのよ。恨み言の一つも言いたくなるわ。アンタが好きなのは、私だったんじゃないの?そう呟いてやれば、だから、好きだって。なんて返って来る。


「いいけどね」


 いいけど、いや、良くないんだけれど。でも、仕方ない。


「好きだし」


 何だかんだいって、こんな関係も好きなのだ。ただ、少し寂しいだけ。とっても自己中心的な考えだとも思うのよ?思う。


「え、何が?え?」
「アンタが、よ。あと、サスケ君も」


 二人して纏まっちゃって、私だけ置いてきぼりみたいで寂しいだけよ。だって、私は言われてないもの。誕生日を祝って欲しい、だなんて。寂しいじゃない。ずっと、三人で一緒だと思ってたのに。


「あ、そだ、サクラちゃん」
「なあに?」
「これからさ、エアコン買いに行くんだ。サスケと一緒に。でさ、サクラちゃんも一緒に行こうってばよ」
「あら、連れて行ってくれるの?」
「だって、サクラちゃんも一緒が良いってば」


 ありがとう。でもね、いいの。それが、気を遣ってる訳じゃないのも、心の底から言ってくれているのもわかってるけど、いいのよ。二人で行ってらっしゃい。門出くらい祝ってあげる。寂しいけどね。でも、私にも一人、居るから、ね。


「ありがとう、でも、私これからデートだから」
「え、誰と?」
「ほら、きた」


 からん、からん。


「すみません、遅くなってしまって・・・・・」
「別にいいわよ。愛しい愛しいだーいすきなナルトとお話してたから」
「ナルト、久しぶり」
「サイ?」
「そ。それじゃ、アンタにも来たみたいだから、行きましょうか」



 エアコンを買いに。




 なんて。


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