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スランプ過ぎてかけなくなったサスナル小説を如何にかして書こうと思うので、あえてここで。
なんだもう読みたくない人は読まないほうが身のためです。
読みたい人だけついきどうぞ。

ちなみに、痛いことこの上ないです。




 暑い。
 昔から使っていたクーラーは、去年から壊れたままだ。
 扇風機は、クーラーがあるからと思って、買っていない。
 ナルトの部屋は夏の間中まるで監獄で、それを自身わかっていたはずなのにも関わらず、どうしてこんなに汗だくになりながら死にかけているのだろう。
 風通しの良くないこの部屋。
 窓を開けたところで、唯でさえ風のない今日など入ってくる風はごく僅かでしかない。
「しょうがないってば・・・・・・・こうなったら・・・・」
 ナルトは呟くと、汗にまみれた身体を起こして、玄関から飛び出した。

訳などあとからついてくる

「あー・・・・すっずしーってばよー!」
 ナルトが着いた先は、好敵手であり仲間のうちはサスケの家だった。
 サスケは最初こそいい顔をしなかったものの、持っていったスイカを見せたらしぶしぶながら家に上げてくれた。
 スイカは、イルカから貰ったもので、野菜を好まないナルトが唯一嬉々として食べられる野菜でもある。
 甘いものが嫌いなサスケだから食べる事が出来るかどうかは怪しかったが、スイカ程度の甘味ならば許容の範囲内のようで驚く事にぺろりと4分の1個を平らげた。
 ナルトにしてみれば、これは大発見だ。
「サスケがスイカ好きだったなんて初耳だってばよ」
「それほど好きなわけじゃねえ」
「え、だって、うまそうにくってんじゃん」
「すきなわけじゃねえが嫌いなわけでもねえ」
 二人して平屋の縁側に座り種を飛ばす。
 いつのまにか、どちらのほうが遠くに飛ばせるか、勝負になっていた。
 スイカの汁でベタベタになった顔と手を洗わせて貰い、もう一度縁側に戻る。
 立ち上がって飛ばした種の行方を見ると、ナルトの飛ばした種のほうがいくらか遠くに残っていた。
「へへっ俺のほうが遠くに飛ばせたってばよ!俺の勝ち!」
「・・・・・・馬鹿馬鹿しい」
「あ、悔しいんだろーっ」
「その口塞ぐぞ」
 けらけらと笑っているナルトの顔に傍らの布団を投げつけると、ほんの少しその顔を赤らめてサスケはそっぽを向いた。
「んー・・・・・サスケの家ってば風通しサイコー!」
 ばたりとよこになったナルトからはその様子は見られなかったが、どうせ見ることが出来ても気付かない。
 他人の感情には人一倍聡いナルトだがそれが表情(特にサスケ)ともなるとまるで疎いのだ。


 サスケの家は広い平屋だ。
 部屋数が多く、その分扉も多い。
 風通しのよさは、ナルトの家など遥かにしのぐ。
 涼しいのだ。
 クーラーや扇風機等に頼らなくても。
 己の家は、暑い。
 蒸す。
 少しでも涼しいところに行きたい。
 詰まりそれが理由だ。
 ぐっと手足を伸ばしたナルトは、寝ぼけた声で呟いた。
「なーサスケ、またここ来てもいいってばー?」
「駄目だといってもどうせくるんだろう」
「んー・・・・・・」
 間の抜けたナルトの声が漏れた。
 次の瞬間、既に夢の住人になっている金の髪にはぁと息をつくと、サスケは頼んでも居ないのに持ってこられた、未だに半分以上のこっているスイカを見た。
「こんなに俺一人じゃあ食えねえからな」
 いいわけ混じりに呟いたその声はナルトには届く事無く、けれど恐らくナルトはまたこの家に来る事になるのだろう。
 涼しい風と、食べかけのスイカを理由に。






惨殺のあった平屋での出来事。
原作設定限りなく無視してるのがいいところです。
ほんとはあそこにすんでるわけじゃないものね、サスケさん。
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