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 ああ、この里はいつも、空が赤い。
 まるで、私の眼のように。

 ・・・・・とでも思っているかのように、主が只管に空を見上げている、のを、一目連は見ていた。
 夕暮れの里には、夜が来ない。いつでも、いつまでも、赤の夕焼けのまま、一日という括りの無い 一日の中で、一日を過ごす。
 夜だけではない。来ないのは。
 昼も、朝も無く、天気も変わらない。
 目を開け縁側に出れば其処から見えるのは一面の夕焼け色、茜雲、そして、海のように広がる曼珠沙華。
 別名、彼岸花と呼ばれるその花がこの里に絶える事は無く、時の止まったこの世界を象徴するように枯れる事も無く咲き誇っている。

「お嬢」

 紅い闇に溶けてしまいそうな主を、声で引き止める。
 けれど、主は一目連の言葉などまるで聞こえていないように、振向きもしない。
 主は―あいはいつもそうだ。
 己の世界に入り込んでしまうと、それが全てになる。
 その度に一目連は、自分のいない世界に入ってしまうあいを引き止めるのに精一杯で、その世界に嫉妬する。
 否、御幣があるだろう。
 一目連が嫉妬するのは、その世界に存在する―聞いたわけではないけれど、 そうだろう―唯独り。

「お嬢」

 もう一度声をかける。
 今度は、振り返ったけれど、一目連に特別話したいことがないと判るや否や直ぐにその顔を背けてしまった。
 ぐ、と、握った拳に力が入る。
 汗が流れた。拳に、だ。

 もう一度『お嬢』と口にしようとして、けれど躊躇っている所にブン、と、和に似合わない音が鳴った。
 パソコンが起動したのだ。

「お嬢、依頼だ」
「判ってる」

 主が世界から戻ってきた。
 緋色が一目連を見つめ、素通る。

 ああ、違うのだ。主はまだ、帰ってこない。
 緋色に見つけたのは、何処かの色。

 過去はまだ、主を縛っている。

「一目連、行くよ・・・・・」

 名を呼ばれた。
 パソコンに怨みを送った者は、主の気を引いたようだ。
 今回はどれほどの強い怨みなのだろう?

 過去を称える緋色が、けれどやはり、帰らない。
 それでも、曼珠沙華のような。
 夕暮れの、この世界のような緋色は、どんな色彩の濃淡でも綺麗だと思った。

「はいはい」

 それは、俺だけを見る緋色ではないけれど。

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俺の悪いところは最初と最後の言いたい事が変わることだ。
と。

まあ、こんな小話言いたい事も何もありませんが・・・・・・・・・・・・・。

くそうー文才が欲しいぜー・・・・・。

連あいすきーが増えると良いな!


ということで、駄文で布教。
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