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「なあ、女王様、覚えてるか?」

 男は嫌な笑みをその口元に携えて、クイーンの髪に手を伸ばした。クイーンはそれを打ち払うと、氷よりも冷たいまなざしで男を射抜く。ジョーカーが息を呑んだ。まなざしで人が殺せるとしたら、そして、そのまなざしが自分に向けられていたとしたら。考えて、身震いした。ジョーカーには決して向けられる事のない、けれどパートナーとしてその人と行動する時に何度か見たことのある冷やかな表情以上に、冷酷なそれ。

「黙れ。お前と話す事などなにもない」

 切り裂く言葉に、男が喉を鳴らして笑った。

「ひでえな、俺はお前と積もる話がしたいのに」
「他を当たるんだな。わたしはそんなに暇じゃない。ジョーカー君、仕事の打ち合わせをしよう」
「珍しいですね、あなたからそんなことを言うなんて」
[どんな心境の変化ですか?]

 場を和まそうとするRDの言葉も空しく響き、クイーンは低く、行くよ、と呟いた。
 男の手が動く。ワインのコルクがゆるやかな線を描いて、クイーンに投げられた。クイーンは背を向けたまま、首だけを動かして避ける。ド、と鈍い音がして、鋼鉄のドアにめり込んだコルクに、ジョーカーが目を見開く。

「そんなに俺が嫌いかい、女王様?」
「殺すのも煩わしいくらいには、ね」

 沈み込んでいるコルクを取り出すと、クイーンはそれを軽く握る。本当は。開いた掌から、さらさらと粉が零れた。

「本当は、こう、なればいいと思っているよ」

 ふう。俺はアリスじゃないんだぜ? 首も遺さないよ、殺すなら。

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クイーンのこと何でも知ってるジョーカーの知らない人(男でも女でもいいけど男希望はぁはぁはぁはぁ!)とか萌えませんかはぁはぁはぁはぁ。(ひとりぼっち)
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