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 引きこもり歴一ヶ月の裕太は、曇天の下を歩いていた。気持ちが良いとはお世辞にも言い難い都会の空気を吸い込む。引きこもってから数日、まあ、面倒くさそうに家にきては、学校に出てこいよ。を繰り返してくれた担任教師は、やはり面倒くさかったのだろう、一週間で音沙汰がなくなった。期限付きの引きこもりだったのもあるだろうが、母親がPTAづてに聞いた話では、教師は不良な生徒に付ききりで忙しいらしい。不良と引きこもりを天秤にかけたら、そりゃあ不良だろう。しかも、引きこもりは期間限定。

 裕太は、遠目に映る廃墟のようなビルを眺めた。一ヶ月の最後はあそこで締めよう。小学校から、お気に入りの場所だ。

 引きこもりは、明日から学校に行く。元々一ヶ月限定だった。ただ、引きこもりとは一体どういったものなのかを知りたかっただけ。解ったことは、案外暇だってこと。することないのによく引きこもりなんて出来るなあ。と、半ば感心したのも引きこもりはじめて一週間だ。

 明日からまた学校か。裕太はうんと伸びをする。明日からまた、学校に言って机に置いてある花瓶を片付けて、落書きを消して、少しの虐めじみた行為に溜め息をつく日々。中学校の頃に比べたら、まるで平和だと思う。

 廃墟に向かって歩いていると、中学校時代の同級生の姿が見えた。だからといってどうという訳でもなく、ただすれ違う。耳元で、死ねよ、と笑いながら言われて、変わっていないと内心嘲た。

 殴られても、蹴られても、構わなかった時期。あれこそ所謂黒歴史だろう。今は、痛いのは嫌だから。あの頃の方が、子どもだったのか? それとも大人びていたから、虐げられる的になっていたのか? どちらにせよ、虐めではなく、殴らせてやっている、蹴らせてやっている、と思えば、相手を自分よりも下に見れば、辛くはなかった。言えばやはり暴力で返されるので口に出すことはなかったけれど。別にあの頃だって殴られたかった訳じゃない。

 何はともあれ、明日からはまた、学校なのだ。軋む階段を昇る足が、心なしか早足になる。

「ははっ」

 一ヶ月の最期は、ここで締めよう。裕太は、

***

遅刻か?まあなんとかなるさ(´∀`)
文て難しいなあ。ちなみにこの文は、ここでおしまいですよ。

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