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「首狂いは子供だね」
かあ、と、頭に血が上る。何よ、猫の癖に。猫の癖に。アリスは如何してこんなのがいいのかしら、と、傍らの大鎌をひゅうと振り下ろした。す、と、猫はそれをさりげなく避ける。いつの間にか身体の生えた猫は、それが創造主であるアリスにとって必要だった事を裏付けている。何故なら、アリスの望まない事が歪みの住人に起こりえる事はありえないのだから。
「どうして避けるんですの、別に、身体がなくなっても構わないのでなくて?」
苛苛と呟く女王。チェシャ猫はふっと、上げた口角を更に引き上げると、女王を小馬鹿にするかのように言葉を紡ぐ。ティーセットの置かれたテーブルを長い爪でココンと叩く。女王の為だけに整備された庭園ではトランプ兵がBGMを小さく鳴らし、帽子屋がネムリネズミと格闘していた。コココン、とリズム良く叩かれていたテーブルからその指を外して、チェシャ猫は自分の身体にその掌をを持ってくる。
「僕の身体がなくなると、アリスが悲しむからね」
せっかく生やして貰った身体だし。
ビルがティーポットを抱え、女王の隣に佇んでいる。そのトカゲに顔を向ける。がたり、と、椅子の傾く音がした。
「さて、いつまでもここに居ても詰まらないね。もうすぐアリスが帰ってくる。僕は帰るよ」
「・・・・・・っ、はっ」
方をわななかせていた女王が真っ赤になった顔のままでチェシャ猫の顔を仰ぎ見る。長身のその男に、女王は睨めるような視線を送った。精一杯のその憤怒の表情に、チェシャ猫はクク、と笑いを洩らす。女王がふうと、自分を落ち着かせるように一つ溜息をついた。
「帰る、ですって、猫はこの世界の住人。お前の帰る場所はここではなくて?」

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つかれた。
ああ、ちえちゃんおとこらしい・・・・・・・。
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