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 うげえ、と心底厭そうな顔で見つめてやれば、さも傷ついたように、サイが、私を見つめてきた。

「私が、アンタと、何ですって?」
「結婚しよう」
「……うげえ……アンタ、本気で言ってる? 本気で言ってるとしたら、頭イってる? うまく行くと思ってる? 私とアンタ、似すぎてて違いすぎてるのに?」

 ダボついた黒の服をベッドの下から拾い上げて、それを着込む。汗の臭いもしない、と酷く不快な気分になった。ついでに拾った携帯電話をパカリ、と開けば、其処には件名が、只今ホテル、と一言、(あらゆる、奇遇ね、私もホテルよ)それから、烈しく不愉快そうなサスケ君と、ニッカリと笑みを携えたナルトの姿、ナルトが引き寄せるヒナタの写ったスリーショットの添付写真。私も本当なら此処にいた筈なのに、と、少しムカつく。

「サクラちゃんにお土産買ってくってばよ、だって。嫌みかしら?」
「ナルトは君に嫌みを言うような子じゃあないんじゃないかな?」
「先公がナルトを語るんじゃないわよ」


 蔑む視線で射られて、サイは肩を竦ませる。

(嫌われたかな)

 サイがサクラの担任になった高校二年生、既にサイに対してのスタンスは何故か完成系であり、それは他の誰に相対する時よりも冷たいものだったのを覚えている。今、現在、進行形だ。

 アンタが忘れてるのか、忘れたふりをしてるのか、それはわからないし、どうでもいい。
 ただ、想うだけだわ。
 ただ、想うだけだわ。

(アンタを撰んだ訳じゃない、アンタ以外撰ばなかっただけ)
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