ネタメモ＠白グッチー

　起きぬけ、視界をアイマスクで遮られたところに聞こえた若干高めの、見聞き知った男の声。起こされるなら女の子がいいのにー、とどこか遠くで思って(思った、と思っただけかもしれないが)、顔半分を覆うそれを外した。一瞬、眩い光、それが幾分か暗闇を被って、見えたのはやはり知った姿。いつもの白衣にいつもの顔、いつもと変わらない、ちっちゃい体躯。ここは東条医大、の愚痴外来もとい不定愁訴外来。そうそう、昨日もここに泊ったのだ、反芻して、ついでに、自分の塒に何日帰ってないか、計算してみる。残念、指十本じゃ足りなかった。働きの悪い朝の頭でそこまで考えて、放棄した。どうでもいいことだからだ。
　大きな欠伸が、静やかな部屋に響く。
　白衣の男―田口公平―が、カーテンを開けながら白鳥を睨んだ。

「白鳥さん、何で居るんですか」
「おはようグッチー、いやー今日の夢は三割増しで良い夢だったよ。唯一の減点はグッチーが出てきちゃったことかな。」
「僕を勝手に夢に出演させないでください」
「出演て……なに言ってんの、勝手に人の夢に出てきたのはグッチーでしょ」

「僕とグッチーの仲なんだから、やさしくしてよ、やさしくさあ」
「少しは家に帰ったらどうですか」
「あーそんな、いつも家に帰ってないみたいな言い方するんだ」
「帰ってるんですか？」
「帰る暇なんてあるように見えるの、グッチー？」

　帰ってないんじゃん、ぼそりとつぶやく田口は、もちろん白鳥とは違い、きちんと家に帰り、家から出勤するという生活をしている。白鳥が、グッチーも泊ればいいのにー、と嘯けば、白鳥さんと一緒にしないでください、と、跳ね返されてしまった。
「最近ちょっと冷たいんじゃないのー？」
「最近ちょっと冷たくしようと試みてるんです」
「うわ、うーわー、そーゆこと言っちゃう？　そーゆーこと言っちゃうんだ、田口先生、僕のガラスのハート今粉々になったんですけど、不定愁訴外来の先生がそーゆーこと言っちゃっていいの？　グッチー最近輪をかけてちっちゃいよ」
「ちっちゃいちっちゃい言わないでください、まったく……大体、人の仕事場に泊りこんで、冷たいとか、何様ですか！　白鳥様ですか？」

　防弾ガラスの上に二重構造の心臓

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ネタメモ(あー)
こーゆーのを挙げるとブログの名前が生き生きする気がする。というかもう腐女子ってつけてるあたり厨二黒歴史臭が漂いまくりんぐだよなあ。変えるか…？