小ネタ＠サイサク お付き合いの話

　また振られた、と酒を呷るサクラを見て、サイは首を傾げた。

「四ヶ月音信不通でやっと帰ってきたと思って家に行ったら彼女が他の男の腕枕で爆睡してました、なんて、振られても仕方ないんじゃないかな？」
「それについては全面的に悪かったと思ってるわよ」
「ナルトもびっくりしてたよ」
「施錠もしないで寝転けて、腕叩いたら黙って腕枕してくるやつがびっくりもないでしょ。こっちがびっくりよ」

「だから他の男なんか止めて僕にしたらって言ってるのに」
「ナルトにも言われたわー。サイはいーやつだって。んなこたわかってるのよ。でも、サイ相手に今更恋愛もないでしょ？　私は恋愛がしたいの」
「僕はサクラに恋してるし、サクラを愛したいと思ってるよ」
「うわ、どこのナルトの台詞よ、それ笑えない」
「サクラは僕のことが嫌いなのかって、この間ナルトに訊かれたよ」
「あら、好きよ？」
「へえ、初耳だよ」
「何度でも言ってあげるわよ、好きくらい」
「でも僕に恋はしないし、僕を愛しもしない」
「何度も言うけど、アンタと恋愛は出来ないわ」
「わかったよ、もう」
「でも、生活なら出来る」
「それ、どういう意味？」
「……待つ気があるなら、もうちょっと待っててって意味」

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結婚を前提にしたお付き合いはすっ飛ばして結婚したいって意味。