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「貴方が死ぬほど傷付くまで、愛し抜いてあげるから」
「お前もナルトと同じだな。俺を構う暇があるのか? 木ノ葉の連中の頭は余程お花畑らしい」
「大蛇丸印のドーピングで頭の中身がスポンジになったサスケ君にだけは言われたくないわ、って言ったら怒るかしら?」
「ふん……まあいい。お前は俺を殺しに来たのか? サクラ」
「まさか。死ぬなんて赦さないわよ。死にたくて死にたくて死にたくても死なせてあげない。イヤ?」

 サスケの振り上げた刀はサクラの脇を少し裂いた。

「とんだドメスティックバイオレンスね。思い通りにならないからって駄々こねるのやめてくれないかしら」
「何を、しに来た」
「キスをしに来たの」
「……」
「サイには止められたんだけど。でも、腹立つんだもの。私、サスケ君が死ぬ時にナルトと私を忘れて死ぬなんて堪えられない。私たちを美化して死ぬのも堪えられない」

 そうだサスケ君、私少しだけ強くなったの。お前ごときがって笑われるかも知れないけど、頑張ったのよ。何度も死ぬかと思ったわ。医療班てアレなのよ。学校の保険医みたいな感じで、前線に出ないから危険が少ないとか言われるの。だからね、これでも一応身体張って頑張ってるアピールしたいなあと思って。でね、少しだけ、強くなったの。

「毒、に」
「毒?」
「そう。いつもより動き辛いでしょう。それだけで、充分」

 風はサクラの毒を運んでサスケの神経をほんの少しだけ鈍らせる。

「特に四肢、末梢が重くなるのよね」

 でも大丈夫、サスケ君なら直ぐに動けるようになるわ。だからその前に、キスをさせて。

※※※

 唇を塞いで、錠剤を舌下に押し込んでやった。これこそ即効性の毒だろう。

「サ、クラ、」
「サスケ君、生きて」

 何をした、と瞳を赤く染めるサスケを、けれどサクラは瞼を降ろしたままで見つめもしない。
 サスケの瞳を手で覆って、囁くように呟いた。

「償いなんて望んでないの。だから、償おうともしないでね」

※※※
 テロメアがひたすら再生し続ける。そんな研究を春野サクラがしていたと、訳知り顔で言うやつもいる。けれど研究室はその春野サクラによってぶち壊されていたし、研究資料も塵一つ残ってはいない。春野サクラは行方を眩まして、死んだらしいという噂だけが里に一つ帰ってきた。

「サクラ、幸せだったのかしらね」
「俺らから見れば充分過ぎる程不幸だったけど、それなりに幸せだったんじゃねえのか」
「結局、一生の殆どあの薬作るのに費やしたもんねぇ」

 綱手ゆずりのアンチエイジングで姿は若い頃のまま。十五、六の姿を保っていたのは、里を抜けた彼奴を断罪する意味もあったのかもしれない。自身に行った、薬効を知るための人体実験が災いして、子供も出来なかった。ただ、晩年は七代目火影の曾孫を慈しみ、溺愛していた。

『サクラちゃん、俺より可愛がってるってば』
『当然!』
『……あのさ、あのさ、俺が、さ、』
『アンタが死んだら、私が護っていくわよ』
『うん』

 結局ナルトは、八十五で世を去った。早すぎると嘆く者達の中、サクラだけが「遅すぎるくらいよ」と息を吐いていた。
 実際、サクラにとっては遅かったのだろう。

「サイ、任せていい?」
「止めたら、行かないかな?」
「行くわ」
「うん、仕方ないから、任されてあげるよ。見返りは?」
「アンタ変わったわ。昔は見返りなんて言わなかったのにー」
「変われたんだよ、サクラとナルトがいたから」
「……で?」
「キスして欲しいな」
「おばあちゃんよ」
「僕はおじいちゃんだよ」

※※※


そんな話が書きt(ry

なんでこんなネタかってアレです。
国試勉強で狭心症ニトログリセリン舌下投与三分以内に効果発現がやたら出てくるから。
70%問題集 同じ問題 (`・ω・) たくさん 出るから (`・ω・)
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