局地的

　学校とか、サボるためにあるものだ。そう決め付けているナルトは、開け放しになっている校門を潜り抜けてコンビニへと向かった。携帯をぱかりと開いて画面を見る。受信も送信もしていない画面には青空の写真が鎮座している。メールのボタンをぽちりと押すとパスワード画面が顔を出すので、四桁をかちかちと入力する。0723、て俺はどこの乙女だ今時誕生日がパスワード。笑える。しかもこれ自分のじゃないんだぜ。
「別に俺が設定したわけじゃねえってばよ」
　誰が聞いているわけでもない弁明をして、送信ボックスを開く。誰かサボろうぜ。送った奴らは悉く裏切りものだばーか。サクラちゃん除く。つうか、一人なんて返信すらしてきやしねえので、ナルトは全くもって遺憾である。勝手にパスワード設定しやがったくせに。まあ、これは関係ないけれど。
　どうせ今頃シカマルとキバとチョウジは英語のリスニングテスト中だ。多分サクラは現社で、サスケは体育館でバレーかバスケでもやっているはずだろう。ナルトはコンビニで肉まんでも買って、ぐちぐち言おう、青空に。


「うあー、冬のくせにあちぃってば、これまじ反則だって…」
　肉まんを買って、食って、公園でくつろいでいた。猫を追いかけて、鳥ものちょうを１人＋一匹で繰り広げ、猫は今ナルトの隣にいる。捕まえたわけではなくて、ナルトが疲れてへたりこんだところに猫がきただけの話だ。

***

そろそろ自分戻っておいで、そこにナルトは居ないんだ。
解ってます勿論だけどそれじゃあ終われない。
まあ、いつかは二次創作から手を引くんだろうし、そのいつかが来るまでは良いんじゃないかしらん。
どうせなら行くとこまで行きたいなっ。愉しんでこその人生。宿運も咎もないんだから、何したって良い気がするわ。
いっそ宿痾にでもかかれば楽になるかしら？