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 僕はどうした?
 僕は誰だ?
 僕は…

 闇が統べる空間。
 聴覚は、闇に鈍く踊らされ。
 触覚は、闇に縛り付けられ。
 視覚は、闇に遮られ。
 嗅覚は、闇の薄暗い臭いだけを感じ取り。
 味覚は、闇の前ではその価値すらない。
 衰微した、闇の王国。
 腐乱した、闇の王国。
 混沌と困惑と惰性と堕落に満ちた。

 奇跡のひと欠片は、闇の誘惑。



 これは、悪い夢だと思う。
 けれど頭のほんの片隅では、これが真実であり的であり自分の生けるべく世界であることを、知っている。
 判っている。確信している。


 父親は、優しい人だった。
 母親は、元着付け教室の先生だった。
 そして、今年(確か)12歳になる妹が一人居た。
 俺は、その『家族』という括りの中で、ただ独り疎外された『(家族のような)他人』だった。
 血は、どちらの親とも繋がっていた。けれど、血など関係するところは一つもない。
 他人であろうとも、家族にはなれる。
 というのも、詰まるところ、その逆もまた然りということになる。
 幼い頃から、何かも判らない罪悪感に捕らわれ、何かも判らない苦しみを背負っていた。
 例えば、針山の上を裸足で歩くような。
例えば、人を殺めてしまったような。
 唯、今ここで話す事が出来るのは、所詮『例えば』の話だけであって、『例えば』は『絶対的確信』にはならない訳だが。



 父は、俺を怖がっていた。
 子どもである俺の何を?と聞けば、それは、俺の性格であったかも知れないし、何とも判らず、ただ恐怖心を持っていたのかも知れない。
 俺に判るのは、ただ彼(父)が、俺を酷く畏怖していたことだけだ。


 逆に母は事ある毎に俺を愛で、優しくしてくれた。
 その愛に


おわらないからいっそ。


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