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2008.01.04 Fri 09:54:16
「ちゅう、って、なんか、恥ずかしい感じがしませんか?」
夢中でチョコレートをパクついていたカンザキナオが、思いついたように呟いた。幼さの残る顔立ちは18歳の女子大生には見えず、制服さえ着れば高校生と言っても通じるだろう。今このときも、チョコレートを頬張るアレは実年齢よりも幾分子供に見えた。その、珍しく大人しくチョコレートを食べていたアレが、いきなり意味の分からない問いかけをしてきたものだから、此方も、間の抜けた返事しかできない。決して、見つめすぎて、反応が遅くなってしまったわけでは、ない。とりあえず、まあ、いっぱいいっぱいの状態では…あったけれど、なるべく顔に出さないように気をつけながら、聞き返した。
「は?何、突然」
「あ、えと、えと、何となくなんですけど…そう思いませんか、秋山さんは…?」
どうやら、ポーカーフェイスは崩れなかったようで-直が唯単に気付かなかっただけかもしれないけれど、そういう点では勘の鋭い少女なのだ-、直は問いかけを続ける。
それにしても、この少女の見かけに違わず幼稚な言葉というか、単語というか、と言ったら、いっそ愛しく思えてくる。というのは心にしまいこんで、恐らく『ちゅう』というのは、キスのことだろう、と思いを巡らせる。
(ちゅう、なんて、死んでも口に出したくないな…)
「そう?」
「そうだ、秋山さん、いってみて下さいよ。」
ちょうど考えていたことを提案され、秋山は
「…なんで…?」
「特に、意味はないんですけど…。」
「…何、君、俺が恥ずかしい台詞言ってるのが聞きたいわけ?」
「あ、やっぱり、恥ずかしいって思うんですか!?」
「その反応だと、俺に羞恥心がないみたいじゃないか…」
「だ…だって…なんか、秋山さんてなんでも出来るし…」
「なんでも出来る、と、なんでも言える、は違うと思うけど?」
「そう、ですかね…」
(ちゅう、なんて)
「言いたくないよ」
「…すみません…」
「…言いたくはないから、恥ずかしいかどうか、実践してみようか?」
「え?…ええええぇぇ…!?わ、ちょっと、秋山さん…!」
ちゅ
「ほ、ほっぺた…?」
「ん?口にして欲しかった?してあげようか?」
「い…いいです!」
「じゃあ、してあげる」
「え、ぇぇえそうじゃなくて、しなく、て、いいです…!」
ずき
「そこまで嫌がる?」
「だだだだだだって…っ恥ずかし過ぎて、死んじゃいますよ!それに、これで恥ずかしいのって私だけじゃないですか…!」
「そんなことないよ?」
「だって、秋山さん全然恥ずかしそうじゃないし…っ…」
「…それじゃあ今度は、キミがやってみてよ。やった方も、恥ずかしいって判るから」
「…わかりました…」
(単純)
「うぅ…。…っ!」
ちゅ
「あ」
「あ?」
ぺろっ
「…な、に」
「チョコがついちゃったんで、舐めたんです。…ていうか…、やっぱり恥ずかしいの、私だけじゃないですか…」
「そうでも、ないよ…」
(びっくりした)
「あ、まだついてる」
「なにが…」
ぺろ
「とれましたー。あれ?秋山さん、顔が赤いですよ?」
「キミ…さあ…」
「?」
(キミだけには…)
「…かなわない…」
「あー、恥ずかしかったー」
(恥ずかしかったのはこっちだ…)
夢中でチョコレートをパクついていたカンザキナオが、思いついたように呟いた。幼さの残る顔立ちは18歳の女子大生には見えず、制服さえ着れば高校生と言っても通じるだろう。今このときも、チョコレートを頬張るアレは実年齢よりも幾分子供に見えた。その、珍しく大人しくチョコレートを食べていたアレが、いきなり意味の分からない問いかけをしてきたものだから、此方も、間の抜けた返事しかできない。決して、見つめすぎて、反応が遅くなってしまったわけでは、ない。とりあえず、まあ、いっぱいいっぱいの状態では…あったけれど、なるべく顔に出さないように気をつけながら、聞き返した。
「は?何、突然」
「あ、えと、えと、何となくなんですけど…そう思いませんか、秋山さんは…?」
どうやら、ポーカーフェイスは崩れなかったようで-直が唯単に気付かなかっただけかもしれないけれど、そういう点では勘の鋭い少女なのだ-、直は問いかけを続ける。
それにしても、この少女の見かけに違わず幼稚な言葉というか、単語というか、と言ったら、いっそ愛しく思えてくる。というのは心にしまいこんで、恐らく『ちゅう』というのは、キスのことだろう、と思いを巡らせる。
(ちゅう、なんて、死んでも口に出したくないな…)
「そう?」
「そうだ、秋山さん、いってみて下さいよ。」
ちょうど考えていたことを提案され、秋山は
「…なんで…?」
「特に、意味はないんですけど…。」
「…何、君、俺が恥ずかしい台詞言ってるのが聞きたいわけ?」
「あ、やっぱり、恥ずかしいって思うんですか!?」
「その反応だと、俺に羞恥心がないみたいじゃないか…」
「だ…だって…なんか、秋山さんてなんでも出来るし…」
「なんでも出来る、と、なんでも言える、は違うと思うけど?」
「そう、ですかね…」
(ちゅう、なんて)
「言いたくないよ」
「…すみません…」
「…言いたくはないから、恥ずかしいかどうか、実践してみようか?」
「え?…ええええぇぇ…!?わ、ちょっと、秋山さん…!」
ちゅ
「ほ、ほっぺた…?」
「ん?口にして欲しかった?してあげようか?」
「い…いいです!」
「じゃあ、してあげる」
「え、ぇぇえそうじゃなくて、しなく、て、いいです…!」
ずき
「そこまで嫌がる?」
「だだだだだだって…っ恥ずかし過ぎて、死んじゃいますよ!それに、これで恥ずかしいのって私だけじゃないですか…!」
「そんなことないよ?」
「だって、秋山さん全然恥ずかしそうじゃないし…っ…」
「…それじゃあ今度は、キミがやってみてよ。やった方も、恥ずかしいって判るから」
「…わかりました…」
(単純)
「うぅ…。…っ!」
ちゅ
「あ」
「あ?」
ぺろっ
「…な、に」
「チョコがついちゃったんで、舐めたんです。…ていうか…、やっぱり恥ずかしいの、私だけじゃないですか…」
「そうでも、ないよ…」
(びっくりした)
「あ、まだついてる」
「なにが…」
ぺろ
「とれましたー。あれ?秋山さん、顔が赤いですよ?」
「キミ…さあ…」
「?」
(キミだけには…)
「…かなわない…」
「あー、恥ずかしかったー」
(恥ずかしかったのはこっちだ…)
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