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 ベッドの上には夜遅く帰ってきたのであろうウェダが寝ており、ハレはその横に転がっていた。朝ごはんを作らなければ、と、おおよそ世間一般の子どもとはかけ離れた思考に、けれどまだいいか、どうせ母さんも寝てるし、アメもないてないし、とも思う。もう一度まどろみに沈もうとしたとき、目の前が突然暗くなったので、ハレはそろりと瞼を上げてみた。

「……なんだよ、グゥ……」

 少女が線目で覗き込んでいる。両親を無くしたという設定は、はて、どこにいったのだろうか? 件の少女は、ハレの鼻先で眉間に皺を寄せている。否、眉間の皺は常装備だが。まあ兎に角、彼女が覗き込んでいる。ハレは大きく欠伸を吐き出した。

「飯はまだか」
「お前なあ……たまには自分で作れよー……」

 お腹空いたなら、その辺りにご飯あるだろー? 少女に対してなんとも酷い言い草である。グゥはふう、とひとつ息をついた。のそのそとベッドから降りると、ウェダの抱くアメの元へ近寄る。もうすこししたら、朝ごはん作るからさ……。呟くハレの言葉は、果たしてグゥに聞こえているのだろうか? 器用にウェダの腕から赤子を取ると、そのまま口へと運ぶ。のを、ハレが間一髪のところで取り上げた。

「思った通りすぎる反応ありがとうございます」
「そこら辺にあるものを食べろと言ったのはお前だろう」
「赤ん坊は食べ物じゃないだろ!」

 テンションは上がらないままツッコミを入れる。
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