果てしなくお母さん。

「私とサスケ君とサイ、とカカシ先生、一番誰が好き？」
「え、それってば、ラーメンと甘味と死なない程度のスリル満点任務どれが好きかって言ってるのと一緒だってサクラちゃんわかってるってば？」
「わかってるってばよ。で、結局誰？」
「比べる対象がバラバラすぎて答えられません。で、投了だってば」
「私ラーメンになりたいわ。みそラーメン」
「ノーサンキューだってば」
「あら酷い。なんで？」
「サクラちゃんはラーメンじゃなくて、ラーメン一緒に食べる位置に居て欲しいですってばよお母さん」
「お母さんじゃない、サクラちゃん、は好きじゃない？」
「その質問を俺にするってば？」
「ええ」
「お母さんになる前のサクラちゃんからずっと好きだった俺は一途だと思います。今も好きですってばよ」
「じゃあ結婚する？　私も好きよ」
「うっわ、サイに殺される」
「奪って逃げてよ」
「ゴメンナサイサクラちゃん、俺はジコチューだから保身が一番大切です土下座ー」
「知ってるわよ、そんなあんたが好きなんだから」

***

「サスケ君は？」
「サイは論外だな」
「ごめん、僕、主語のない会話には入れないんだけどな」
「いいわよ、別に入れなくたって」
「サクラよりはナルトが好きだ」
「ブラザーコンプレックス満開ね。少しはマザコンになってよ、万年ブラコン」
「生憎ブラコンは体に染み着いてるんでな」
「知ってる。あと、名前すら出なかったカカシ先生は？」
「いたか？　そんなやつ」
「はいはい万年ブラコンのサスケ君、このお鍋は誰のお金で食べてるのかな？」
「サクラ、大根とってくれ」
「はい、よくかんで召し上がれ」
「これは肉だ」
「ベジタブル食べなきゃいけないのはナルト。ほらナルト、大根」
「うえええ」