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血濡れの指、は、唯単に木のささくれが刺さってしまっただけだ。なのに、彼女はとても心配そうな顔をする。本当に、面白い子だ。つき、つき、ああ、少し、痛むな。じっと指を見て、ぎゅ、とそれに力を込めると、赤い血がまた上がってきて、彼女が『ああ!』と悲痛そうな声をあげた。

「何してるんですか!」

なに、も。してないよ。化粧ポーチの中から絆創膏を出して、俺の指に巻きつけていく。私、血とか苦手なんです。ああ、そうだろうね。そんな感じがする。圧迫感。血の滲むガーゼ。が、隠される様に握られた。なんだ?

「知ってますか、秋山さん。こういう風に、傷口に手を当てるの」
「ああ.....手当て.....?」

やっぱり知ってた。にこにこと笑う、少女。秋山さんは何でも知ってるんですね、尊敬しちゃいます。えへへ。

手当て、なんて、信じているのは君くらいなものだとおもうよ。

それに、君がやっても何の意味もない。だって、血の止まる気配なんてあったもんじゃないし、赤く染まる、ガーゼ。決して、ささくれのせいだけじゃない気がする。(絶対に血の流れが良くなってる)



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